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現在住んでいる住居に庭があるが、庭を利用して増築したいと考えている方もいるのではないでしょうか?
「ひとりひとりの子ども部屋が欲しい」
「リビングを広くしたい」
など、ライフスタイルによって家の状況にも変化があります。
庭があるならば、その場所を利用して居住空間を広くすることは可能です。
でも、庭を潰すって大変そうだし費用も高くなるのでは?とお悩みの方もいるでしょう。
今回は、庭を潰して増築をする場合、どれくらいの費用がかかるのかを増築する種類ごとにご紹介していきます。
リフォーム会社のご紹介や施工事例、注意点、補助金の情報についてもお伝えしていきますので参考にしてください。
さて本文に入る前に、外構やエクステリアリフォームを本気で考えているあなたに必ず押さえておいて欲しい情報を紹介しましょう。
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それでは本文に入っていきましょう。
株式会社AZWAY代表取締役 井口梓美
【宅地建物取引士・ファイナンシャルプランナー】
大学卒業後、東証一部上場大手保険代理店へ入社。その後、大手不動産ポータルサイト運営会社へ転職。
ITベンチャー企業での経験を経て株式会社Azwayを創業。 「住まい」や「ライフスタイル」、「リフォーム」に特化したWEBサービスを手掛けている。
庭を潰して増築するときの費用とは?
増築工事をおこなうにはある程度のスペースが必要ですが、庭を潰して増築となればスペースの確保ができるため、リフォームの幅も広がってきますよね。
どんな部屋を増築したいのか、種類や広さによってかかる費用も違ってきます。
増築する場合の施工内容別に費用相場をご紹介しますので、検討の参考にしてください。
【庭→洋室・和室】の増築
洋室や和室を増築する際は、部屋の内装が洋室ではフローリング、和室では畳と異なる部分があり、かかる費用も違います。
増築の費用目安
4畳〜4畳半くらいで250万円程度が目安です。
例えば、防音性や断熱性の高い部屋にしたいなど施工内容によって、費用が高額になる可能性も出てきます。
増築の目安として、100万円〜400万円程度と考えておいたほうが良いでしょう。
【庭→サンルーム・ガーデンルーム】の増築
最近では屋内にいながら日光を取り入れたガラス張りのサンルームや庭続きになるガーデンルームのあるおしゃれな家も増えています。
もちろん天気の悪い日に洗濯物を干すスペースとしても利用可能です。
増築の費用目安
費用目安としては、40万円~180万円程度です。
窓の大きさや、部屋の広さで費用目安は異なりますが、一般的なタイプを考えるのであれば100万円以下で施工ができます。
【庭→バルコニー・ベランダ】の増築
施工する設備によって費用が異なりますが、他の増築にくらべると比較的低い金額となるでしょう。
増築の費用目安
1畳のバルコニー・ベランダで25万円〜50万円程度となります。
【庭→離れ】の増築
増築でも離れを新たに作るとなれば、建物の構造から面積、外装、内装、窓の数や水を使うかどうかでも費用は違ってきます。
建物構造は、プレハブ造・木造・鉄筋コンクリート造とあり費用が高くなります。
内装も材質やデザインにこだわったり、ミニキッチンなどを設置したりとなれば費用は高くなっていくでしょう。
増築の費用目安
・2畳→50万円~140万円程度
・6畳→200万円~300万円程度
・8畳→210万円~400万円程度
・10畳→220万円~450万円程度
【庭→水回り】の増築
水回りの増築には配管工事も含まれます。
増築する離れにトイレやキッチンを付けたいとなれば設備の導入も必要になりますよね。
増築工事にくわえて配管工事と設備導入に費用がかかることも覚えておきましょう。
増築の費用目安
・浴室(約1坪):75万円~250万円
・トイレ(約0.5坪):70万円~200万円
・離れにキッチンを付けた場合:50~100万円
【庭→駐車場・カーポート】の増築
駐車場・カーポートの増築は庭の設備を撤去してからおこなう必要があります。
アスファルトにするかコンクリートにするか、何台置ける駐車場・カーポートにするのかでも異なります。
増築の費用目安
駐車場工事の費用目安は利用する素材や工法によっても異なります。
・アスファルト工事(1㎡あたり):5,000円~7,000円程度
・コンクリート工事(1㎡あたり):10,000円~12,500円程度
カーポートは低価格から台風や積雪に対応したものやデザイン重視のものなどあります。
・1台:12万円~60万円
・2台:22万円~200万円
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庭を潰して増築した実際の施工事例
実際に庭を潰して増築した施工事例をご紹介します。
施工例の費用についてもご紹介しますので、
庭→洋室
施工費用:約259万円(税込み)
引用元:ユーアイホーム株式会社
庭に洋室を増築リフォームした事例です。
工期は約1か月で工事内容として、コンクリート工事・鉄骨工事・塗装工事・電気工事・大工工事・クロス工事などをおこなっています。
サイディングや立ち上がり部分には防水塗装をしました。
庭→サンルーム
施工費用:700万円
引用元:リフォームガイド
この事例は庭にサンルーム増築と全面リフォームをしているため、施工費用が目安としている費用より高くなっています。
サンルームをリビングから出入りできるようにリフォームしています。
庭→駐車場
施工費用:記載なし
引用元:石川デザイン企画
庭から駐車場の施工事例です。
家族構成の変化により、車が2台増えることで駐車場を確保するために庭を潰しています。
水はけが悪い土質のため真ん中に溝を作って雨水管に接続し雨水の処理ができるようにしました。
庭→離れ
施工費用:460万円
引用元:ありがとうの家
母親との同居にあたり、庭の空いているスペースに離れを増築しました。
10畳の洋室にクローゼットがつき、母屋との間には渡り廊下とここにも造り付けのクローゼットを設け、収納力をアップしています。
施工期間は6週間でした。
庭→浴室
施工費用:350万円~
引用元:株式会社クローバーホーム
洗濯を干すために庭を利用していましたが、居住スペースを広げるために庭に浴室と洗面所を増築することにしました。
リビングもリフォームし、屋根、外装、内装、浴室設備などの施工費用となっています。
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庭を潰して増築するときの注意点
庭を潰して増築する際、増築前に確認するべきことと、増築後に手続きや提出する書類があることが注意点として挙げられます。
増築にはさまざまな条件や制限などがあるため、事前に把握しておきましょう。
建築基準法
建物には「建ぺい率」「容積率」が各エリアごとに制限されています。
居住するエリアの基準を守って増築しなければなりません。
建ぺい率は、土地の面積に対する建物面積(建物を真上から見た面積)の割合を指し、容積率とは土地の面積に対する建物の延べ床面積の割合を指します。
土地いっぱいに増築すると隣接する家との距離が近すぎて、火災があった場合に延焼するリスクが高くなることも考えられます。
制限を超える増築は法令違反となってしまうため、必ず確認が必要です。
建物表題(表示)変更登記の提出
増築する前に登録している登記の面積と増築後の面積は違うため、登記や固定資産税の変更手続きを工事終了後1か月以内におこなわなければなりません。
「建物表題(表示)変更登記」は土地家屋調査士に依頼すると提出がスムーズにできるので安心です。
費用はかかりますが代行を依頼したほうが良いでしょう。
固定資産税
持ち家には固定資産税がかかるのはおわかりですよね。
固定資産税は土地に対しての評価額と建物に対しての評価額となっています。
既存の建物に増築したわけですから、その分加算されてしまうのは当然です。
増築後の固定資産税は高くなることを予想しておきましょう。
増築によって増えた金額の計算方法は下記の通りです。
・工事費の4割分の金額✕1.7%
庭を潰して増築したい人におすすめのリフォーム会社5選!
庭を潰してというとなんだか大がかりなイメージがありますが、リフォーム会社であれば
基本的に工事が可能です。
ここからはおすすめのリフォーム会社を5つご紹介いたします。
三井のリフォーム
三井不動産グループのリフォーム会社で、関東・関西・中部エリアを中心としたサービスです。
戸建て、マンションのリフォーム、中古住宅のリノベーションと幅広い対応をしています。
大和ハウスリフォーム
大和ハウスのグループ会社で全国に営業展開をしていますので、どこのエリアでも相談が可能です。
フルリフォームから部分リフォームまで幅広く工事に対応しています。
建物診断の結果をもとに的確な提案ができるのも魅力です。
住友林業のリフォーム
新築住宅を手がけている住友林業系列のリフォーム会社です。
全国各地にショールームがあるため、気軽に相談、見学できるのが特徴です。
独自で研究された構造・断熱・静音の技術を活かして、住宅の安全性や性能の向上につなげています。
ミサワリフォーム
ハウスメーカーであるミサワホーム系列の会社がミサワリフォームです。
関東を中心に店舗展開をし、40年以上の技術と経験を培っています。
フルリフォーム・耐震・古民家再生などのリフォームに対応していて、オンラインでのリフォーム相談が可能です。
住友不動産のリフォーム
住友不動産のリフォームは住友不動産のリフォーム部門です。
全国各地にモデルハウスを展開し、相談会や見学会を定期的に実施しています。
大規模リフォームである間取変更やリノベーションを得意としています。
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庭のリフォームで利用できる補助金とは?
補助金には「国の補助金」と「自治体の補助金」の2つがあります。
全国一律となるのが国の補助金となりますが、自治体によっては補助金がないところもあるでしょう。
自治体の補助金は、補助額や条件が異なる場合がほとんどです。
では、庭のリフォームで利用できる補助金はあるのでしょうか?
各自治体には庭のリフォームに利用できる補助金があります。
工事内容と自治体によって補助金の条件や補助額も異なるようですね。
ここからは庭をリフォームした場合の補助金についてご紹介します。
居住している自治体の公式サイトなどでも補助金があるのか確認することをおすすめします。
また、増築に対して利用できる補助金もご紹介しますので参考にしてください。
補助金は予算の上限に達すると終了しますので、確認してから申請をおこなうようにしましょう。
【補助金①】バリアフリー化
バリアフリー化とは、高齢者や障害を持っている方に利用しやすいような環境を整えることです。
例えば、車いす・歩行器を利用している方は段差があると転倒などのリスクがあります。
段差は庭にスロープや手すりを設置することで解消できます。
要支援・要介護認定があれば1人につき、施工費用の90%(上限18万円)までが対象となります。
所得によっては、80%(上限16万円)、70%(上限14万円)と異なるため注意が必要です。
介護保険の住宅改修となっているので、ほとんどの自治体で活用できます。
申請は基本的にケアマネジャーがおこないます。
自治体によっては条件が異なる場合があるため、確認が必要です。
この補助金は増築の場合でも活用が可能です。
【補助金②】ブロック撤去やフェンス新設
対象工事は、ブロックの撤去やフェンスの新設です。
地震などで倒壊してしまうリスクのあるブロック塀などに対して、多くの自治体が倒壊防止のために補助金の制度を実施するようになったと言われています。
老朽化したブロック塀の撤去や、プライバシー保護のためのフェンスの設置などに補助金が利用できます。
条件や補助額は自治体によって異なりますが、1㎡あたり2万円程度で上限が50万円が相場となっているようです。
【補助金③】生垣の設置
対象工事は生垣の設置です。
外部からの侵入やプライバシー保護のためが生垣を設置する理由ですが、日照や風通しを確保して自然な庭を作ることも可能です。
補助金の利用で生垣の購入、植栽、設置などの費用を一部補填できます。
庭のセキュリティーを簡単に向上させられます。
自治体によって補助額に違いはありますが、1㎡あたり2,000円~4,000円程度が相場となっているようです。
【補助金④】雨水タンクの設置
対象工事は雨水タンクの購入・設置となっています。
雨水タンクとは、雨水を集めて再利用できるものです。
水道代の節約につながるため、、節水効果が期待できます。
雨水は植物の水やり、洗車や掃除などに活用でき、災害時にはトイレなどにも使用可能です。
環境への負荷を軽減するという理由で補助金の対象としている自治体が多くあります。
大型雨水タンク(有効貯水量500リットル以上)・小型雨水タンク(有効貯水量500リットル以下)があり、自治体によって助成額や助成割合が異なります。
設置工事合計金額の2分の1や4分の1などがあり、上限もまちまちとなっているため、公式サイトで確認が必要です。
【補助金⑤】屋上・壁面緑化
屋上・壁面緑化が対象工事です。
景観づくりやヒートアイランド現象を緩和させることを目的とした補助金となっています。
個人の住宅が補助金を利用するには、緑化面積が指定されていたり、植物が指定されていたりと条件が決められている場合が多くあります。
また、建物の大きさによっても補助額が異なるようです。
相場としては、1㎡あたり1万円〜10万円程度となっています。
自治体によっては補助金が100万円単位で活用できるケースもあるようですので、チェックしてみてください。
ここからは増築に活用できる補助金のご紹介です。
【補助金⑥】既存住宅における断熱リフォーム支援事業
増築した部分に高断熱工法や省エネ性の高い建材を使ったり、既存の建物の断熱化を同時におこなう際に対象となる可能性があります。
補助額は、工事費用の3分の1で上限が15万円〜120万円です。
窓・天井・床・外壁の断熱リフォームや家庭用蓄電システムの設置などが補助の対象となります。
支給条件として、工事に使う建材や省エネ設備は決められた製品から選ぶこととあるため、
補助金を活用したいならば補助対象商品に注意が必要です。
【補助金⑦】長期優良住宅化リフォーム推進事業
この事業は、国の補助金制度のなかで対象工事が幅広い制度で増築も対象となっています。
建物の劣化対策や耐震性向上、省エネ対策、三世代同居のための増築、子育て対応改修等が具体的な対象工事です。
また、目的にあった増築工事であることが補助金支給の要件となります。
支給条件として
・リフォーム工事前の住宅性能評価(インスペクション)をおこなうこと
・工事後の建物が劣化対策・耐震性・省エネルギー対策の性能基準を満たすこと
・「性能向上リフォーム」「三世代同居対応改修」「子育て世帯向け改修」「防災性・レジリエンス性向上改修」のうちの1つ以上の工事をおこなうこと
上記の条件をすべて満たさなければなりません。
補助額は、費用の3分の1で申請区分によって上限額が異なります。
・評価基準型:上限100万円~150万円
・認定長期優良住宅型:上限200万円~250万円
補助金の申請は、制度に登録している施工業者だけとなるため、増築し補助金を活用する場合は登録されている業者を選びましょう。
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まとめ
庭を潰して増築したい場合の費用相場や業者などをご紹介してきました。
増築は家が広くなり、開放的な空間が作れるでしょう。
しかし、増築したい部屋の種類や広さ、デザイン、構造によって費用は大きく異なります。
建ぺい率や容積率の問題もあり、制限がかかることもあるので注意しなければなりません。
居住している家と庭でどのような増築ができるのかを確認することも必要です。
部屋を増やす、駐車場にするなど、目的を考えて依頼する業者を検討し相談してみるのが良いでしょう。
同じ施工内容でも業者によって費用が違う可能性もあります。
費用目安を業者選びの参考にしてみてください。
また、庭のリフォームや増築に利用できる補助金・助成金のご紹介もしています。
国の補助金・助成金は一律ですが、各自治体は自治体独自の補助金・助成金もあり、居住するエリアで調べることをおすすめします。
補助金・助成金では、登録している業者や登録している製品を選ばないと利用できないものもありますので、申請前にチェックしてみてください。
まずは、依頼する業者に相談してみてはどうでしょうか?