目次
- シロアリ被害を受けた実際の建物
- 【例①】木材がボロボロで内部が空洞になっている
- 【例②】シロアリに食害された木材
- 【例③】粘土のような付着物が道のようになっている
- 【例④】床がフワフワ・ボコボコする
- 【例⑤】床下のシロアリ被害
- シロアリに家をやられると家は壊れるのか
- シロアリ被害がひどい場合
- シロアリ被害がそこまでひどくない場合
- シロアリ駆除の施工事例
- 【施工事例①】土壌処理
- 【施工事例②】木部処理
- 【施工事例③】上回り処理
- 【施工事例④】ベイト工法
- シロアリから家を守るためにできること
- 家の周辺に木材を放置しない
- 部屋の空気をしっかり入れ替える
- 植木鉢や花壇を置きすぎない
- 水漏れなどを見つけたらすぐに修理を依頼する
- 定期的に業者へ点検を依頼する
- まとめ
「シロアリに家をやられたら、家は壊れてしまうの?」
このような不安を抱えている方もいるでしょう。
シロアリ被害は日常生活では見えない場所で進むため、気付きにくく不安になりやすいものです。
実際にシロアリ被害に遭ったとき、建物がどのような状態になるのか、どんな変化が起こるのか分からない方も少なくありません。
シロアリ被害を放置すると家が脆くなり、倒壊につながる危険もあるため、しっかり把握しておくことが大切です。
今回は、シロアリ被害を受けた実際の建物の状態や、シロアリ駆除の事例、被害を防ぐための対策を解説します。
家を守るためのシロアリ対策には手軽にできるものもあるため、参考にしてみてください。
シロアリ被害を受けた実際の建物

シロアリ被害に遭った実際の建物を紹介します。
どのような状態になるのか、ご自宅に似た状態の箇所がないか確認してみましょう。
【例①】木材がボロボロで内部が空洞になっている

引用:https://twitter.com/gegozazi/status/1722589635438850551
シロアリ被害を受けた木材は、内部が空洞になっている場合があります。
画像のように、シロアリは木材の内部に入り込んで内側から食べるため、表面を見ただけでは分かりにくい状態になります。
ただし、シロアリ被害に遭った木材は、素手でつかんだだけでも崩れやすくなっています。
また、扉をノックするように木材を叩くと空洞音がするため、確認したいときは気になる部分をノックするように叩いてみましょう。
【例②】シロアリに食害された木材

引用:https://twitter.com/sakaeruman/status/1734877331830042740
シロアリに食べられた木材の状態です。
1つ目と同様に、木材の内部がシロアリに食べられています。
この木材は家の梁にあたる部分で、構造上重要な箇所です。このような被害を受けると家が壊れるリスクも高まるため危険です。
【例③】粘土のような付着物が道のようになっている

引用:https://twitter.com/pcwota/status/1398960867899674626
画像のように粘土のような付着物があるものを見つけた場合、それは「蟻道(ギドウ)」と呼ばれるシロアリ被害によるものです。
蟻道は、土と唾液のような分泌物が混ざった粘土状のものを、被害箇所の表面に作ったものです。
一方で、シロアリ以外にも蟻道を作るアリ(ケアリなど)がいますが、ケアリなどの蟻道は崩れやすいのが特徴です。
シロアリの蟻道は粘り気があって丈夫なため、見分けることができます。
【例④】床がフワフワ・ボコボコする

引用:https://twitter.com/yuki0115usage/status/1635429777116102656
シロアリ被害を受けやすい床下が侵食されると、床はフワフワした状態になります。
通常は平らな床でも、シロアリ被害に遭っている場合は踏んだときにフワフワした感覚があり、ミシミシと軋むような音がすることもあります。
ボコボコして弱くなった床は、最悪の場合、画像のように穴が開くこともあるため、定期的な点検が大切です。
【例⑤】床下のシロアリ被害

引用:https://twitter.com/diyerpirota/status/1742646685443203580
例④の床の被害より割合は少ないかもしれませんが、こちらも床下がシロアリ被害に遭っている状態です。
見た目では分かりにくいため、普段と違う踏み心地や音などに違和感を覚えたら、できるだけ早い段階でシロアリ被害がないか調べることが重要です。
シロアリ被害は進行するほど家が脆くなり、壊れる可能性も高まることを理解しておく必要があります。
シロアリに家をやられると家は壊れるのか

シロアリ被害によって家が倒壊する恐れがあるのか、不安に思う方は多いでしょう。
シロアリの被害状況によって異なりますが、被害がひどい場合とそれほどひどくない場合に分けて解説します。
シロアリ被害がひどい場合
シロアリ被害が深刻な場合は、家の建て替えが必要になる可能性もあります。
ただし、すぐに建て替えが必要になるわけではなく、家の倒壊がシロアリ被害と直接関係するわけでもありません。
とはいえ、シロアリは家の柱や梁などの木材を食べるため、家の構造が弱くなることも事実です。
構造が弱くなった家は、台風や地震などの自然災害が起きた際に壊れる可能性が高まるため注意が必要です。
シロアリ被害が深刻な場合、壊れる前に建て替えが必要となることもあります。
シロアリ被害がそこまでひどくない場合
シロアリ被害がそれほどひどくない場合、家が壊れる可能性は低くなります。
しかし、シロアリは家の構造で大きな役割を担う柱や梁を食べるため、木材は徐々に弱くなっていきます。
「まだ大丈夫」と考えている間にも侵食は徐々に進むため、定期的にシロアリ点検やシロアリ対策を行うことが大切です。
シロアリ駆除の施工事例

シロアリ被害に遭った場合、放置することは非常に危険です。
しかし、実際にどのような対策が必要か分からない方も多いでしょう。
ここでは、シロアリ駆除の施工事例を紹介しますので参考にしてください。
なお、ここで紹介する施工事例では、シロアリ被害の状況や場所・箇所によって行う対策が異なります。そのため個人で判断せず、プロに相談することをおすすめします。
【施工事例①】土壌処理
土壌処理とは、シロアリが生息する土壌(土の中)に薬剤を浸透させ、バリア層を作る方法です。
シロアリは床下の土から侵入することが多いため、その侵入経路を遮断します。
侵入しやすい箇所は、家の基礎の内側や配管の立ち上がり部分などです。
このような侵入ポイントを中心に薬剤を散布することで、シロアリ駆除を行えます。
土壌処理には、面状散布・帯状散布・加圧注入の3パターンがあります。
面状散布は、シロアリが侵入しやすい土壌の表面へ専用薬剤を面状に散布して駆除する方法です。
帯状散布では、家の基礎内部や束石の表面に専用薬剤を帯状に散布し、シロアリの侵入を防ぎます。
加圧注入とは、土壌の内部へ直接薬剤を注入する方法です。
これらの方法はシロアリ駆除を行う場所や状況に応じて判断されますが、面状散布が用いられるケースがほとんどです。
また、面状散布+帯状散布のように組み合わせて行う場合もあり、家の状態やシロアリ被害の割合などをもとに判断されます。
【施工事例②】木部処理
木部処理とは、家などの建物の土台に使われている木材に対して、シロアリ駆除を行う方法です。
特に被害を受けやすい木材部分は、しっかり駆除対策を行うことが大切です。
木部処理には、吹付処理・塗布処理・穿孔注入処理・穿孔吹付処理の4パターンがあり、シロアリの被害状況によって判断されます。
吹付処理では、噴霧器を使って専用薬剤を木材に吹き付けます。
塗布処理では、木材の表面に薬剤を塗布します。
穿孔注入処理は、専用の機械で木材に直接穴を開け、薬剤を注入する方法です。
穿孔吹付処理は、穿孔注入処理と同様に専用の機械で木材へ穴を開け、薬剤を吹き付けます。
新築などシロアリ被害が出ていない建物では塗布処理を行うことが多いですが、すでにシロアリ被害に遭っている建物には、穿孔注入処理や穿孔吹付処理を行う必要があります。
木材に開けた穴は木栓でしっかり塞ぐため、薬剤のニオイや漏れを心配する必要はありません。
吹付処理を行う場合は、吹き付ける場所によってムラが出やすいため、薬剤が均等に浸透するよう丁寧に作業されます。
【施工事例③】上回り処理
上回り処理とは、浴室や玄関・勝手口のように床下がない場所でシロアリ駆除を行う方法です。
床下に土壌処理や木部処理を行うだけでは不十分な場合もあるため、床上から行う上回り処理が実施されます。
浴室や玄関などの入口部分に直接穴を開け、専用薬剤を注入してシロアリ駆除を行います。
開けた穴は木栓でしっかり塞ぐため、見た目に問題はありません。
また、浴室など湿気がたまりやすい場所はシロアリ被害に遭いやすいため、壁に穴を開けて薬剤を注入することもあります。
この場合も壁に開けた穴はしっかり塞ぐため、日常生活に支障をきたすことはなく安心です。
【施工事例④】ベイト工法
ベイト工法は、シロアリを根絶するための駆除方法です。
ベイト工法で用いるベイト剤は、シロアリが好むエサであるセルロースに混ぜられた薬剤で、シロアリの脱皮を抑える働きがあります。
シロアリは成長のたびに脱皮を繰り返しますが、脱皮を抑えることで死滅させ、シロアリ被害の防止につながります。
ベイト工法では、ベイト剤を含むシロアリのエサを特殊な容器に入れ、家の周辺へ埋め込みます。
シロアリがエサを巣に持ち帰って仲間へ分け与える習性を利用した方法です。
この方法はシロアリを巣ごと駆除でき、床下が狭い家や床下がない家でも、家の構造に左右されず対応可能です。
また、薬剤を家の周辺に撒き散らさず土の中へ埋めて駆除するため、小さなお子さんやペットのいるご家庭でも安心して使用できます。
ベイト剤は脱皮する昆虫に反応するため、ペットや人間(哺乳類や鳥類など)に影響を与えることはありません。
ベイト剤の設置後は1〜2ヶ月程度、様子を見ます。
1〜2ヶ月後に薬剤を確認し、生きているシロアリが見つかる場合はまだ駆除中です。動かさずに静かにフタをし、元に戻します。
半年経ってもシロアリが確認できない場合は、その場所にはいない可能性があるため、設置場所を変えてみてください。
ベイト工法は自分でもできる駆除方法の一つですが、即効性はなく、徐々にシロアリを死滅させる方法であるため費用も高くなります。
すでにシロアリ被害に遭っている、または被害が進行している場合は、早急な対応が必要です。
シロアリから家を守るためにできること

シロアリから家を守り、健康な家を保つためにすぐできる対策をご紹介します。
シロアリ被害に不安がある方やシロアリ対策を検討している方は、以下のポイントを参考に実践してみてください。
家の周辺に木材を放置しない
木材はシロアリが大好物とする食べ物です。
庭や車庫・外壁など、家の周辺に切り株や残材といった木材を置きっぱなしにしないことが大切です。
木材を放置するとシロアリが集まり、木材を食い散らかして家に侵入する可能性があります。
ウッドデッキなどがある家では、防除剤や木材防腐剤を巻くなどの対策を行いましょう。
部屋の空気をしっかり入れ替える
部屋の空気をしっかり入れ替えることも、大切な対策の一つです。
シロアリは、風通しが悪くジメジメした場所や暗い場所を好む生き物です。
風通しや日当たりが悪い場所は湿気も溜まりやすいため、こまめに空気を入れ替えましょう。
また、換気口や通気口の前にものを置いている場合はすぐに移動させ、空気の流れをよくしましょう。
換気口や通気口の周りをキレイにすることで、家の床下に空気の通り道ができ、湿気が溜まりにくくなります。
植木鉢や花壇を置きすぎない
庭に植木鉢や花壇が多くある家は注意が必要です。
植木鉢や花壇の土の中から、シロアリが上がってくる可能性もあります。
特に家の近くに置いている場合は家に侵入される可能性もあるため、なるべく家から離れた場所へ移動しましょう。
水漏れなどを見つけたらすぐに修理を依頼する
シロアリが生息する場所は、湿気や水分のある場所です。
水なしでは生きられないシロアリにとって、水漏れしている箇所は生息しやすい場所になってしまいます。
屋根や外壁に水漏れや雨漏りがある場合は、できるだけ早く修理を行いましょう。
まずは、天井にシミがないか、部屋がカビ臭くないか、水が垂れている場所がないかを確認してみてください。
定期的に業者へ点検を依頼する
定期的に業者に家を点検してもらうことも大切です。
素人では見極めにくい部分や床下など細かな場所も点検してもらえるため、シロアリ被害を早期に発見し、ひどくなる前に対処できます。
特に床下は日光が届かず、湿気も溜まりやすいため、シロアリにとって最適な環境です。
自分では確かめられないため、業者へ点検を依頼し、現在の状況をしっかり把握することが重要です。
シロアリの定期点検は、年に1回程度行いましょう。
一度シロアリ駆除を行った家には、5年間程度の保証期間が付いており、その間に無料点検をしてくれる会社もあります。
地元に近い業者であれば無料点検をしてくれるところもありますが、点検のために工事が必要になったり、点検する場所を確保する必要がある場合は5,000円〜8,000円
ほどかかることもあります。
点検内容・費用・業者の対応・説明などをしっかり確認し、信頼できる業者へ依頼することが大切です。
点検時間は1時間〜1時間半ほどを目安とし、家の状態・点検箇所・大きさなどによって異なります。
まとめ
シロアリ被害についてご紹介しました。
実際にシロアリ被害に遭った建物をご紹介しましたが、シロアリは木材を好んで食い散らかします。
木造住宅が多い日本ではシロアリ被害に遭いやすい家も多いため、定期的に点検を行いましょう。
シロアリ被害を早期に発見できれば家を建て替える必要はありませんが、被害がひどい場合は家が壊れる可能性も高まります。
ただし、「すぐに壊れる」というわけではないため、冷静に対処しましょう。
万が一、地震や台風などの自然災害が起きた場合は倒壊しやすくなるため、現在の家の状態を把握するためにも点検が重要です。
シロアリ対策では、業者へ依頼して細かく点検してもらうことも重要ですが、普段から自分でできる対策もあります。
家の周りに木材を置かない・空気をしっかり入れ替える・植木鉢や花壇を置きすぎない・水漏れがないか確認する、という点をチェックしましょう。
これらを行うだけでも、シロアリ被害の防止につながります。
ちょっとしたことでシロアリ被害を防げるため、長く安心して暮らせる家を自分たちで作ることが重要です。